経営事項審査(経審)とは
経営事項審査とは、建設業法に規定されている審査のことです。
公共工事の入札に参加する建設業者の企業規模や経営状況などの客観事項を数値化して審査を受けることになります。
国土交通省のサイトでは、次のように説明されています。
「経営事項審査」とは、公共性のある施設、または工作物に関する建設工事(以下「公共工事」という。)を発注者から直接請け負おうとする建設業者(建設業法第3条第1項の許可を受けた者をいう。)が必ず受けなければならない審査です。
公共工事の各発注機関は、競争入札に参加しようとする建設業者についての資格審査を行うこととされており、当該発注機関は欠格要件に該当しないかどうかを審査したうえで、客観的事項と主観的事項の審査結果を点数化し、順位付け、格付けをしています。
国土交通省 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000153.html
このうち、客観的事項の審査が経営事項審査といわれる審査制度であり、この審査は「経営状況」と「経営規模、技術的能力その他の客観的事項(以下「経営規模等評価」という。)」について数値により評価するものです。
公共工事を直接請け負おう建設業者は、必ずこの審査を受けなければなりません。
審査で経営状況や経営規模が客観的に評価されて、点数化されています。
その点数が総合評定値(P点)です。建設業者は総合評定値(P点)を取得して、公共工事の発注者に提出します。
総合評定値(P点)とは、経営事項審査の結果で評価された経営規模、経営状況、技術力、その他の審査項目(社会性)を総合的に評価した点数となっています。
審査は「経営規模等評価」と「経営状況分析」の2つの審査をして、評価をしています。
経営事項審査の必要書類
国土交通省のサイトによれば、次の書類が列挙されています。
(1)経営状況分析申請書
企業を会計的な立場から点数化するもの
(2)兼業事業売上原価報告書
兼業事業売上高として計上したものに対応する兼業事業の売上原価
(3)経営規模等評価申請書
公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者の経営状況を数値によって評価するもの
「必要書類」と「必要ない場合もある書類」の2つに分けて、もちろん「必要書類」をまず準備して、「必要ない場合もある書類」は、その次に、わかる範囲で準備します。
経営事項審査で準備する書類は、優先順位をつけて準備します。
(4)建設業許可通知書
建設業許可の申請を行って申請者へ送付される書類
(5)前回の経営事項審査申請書の副本
審査基準日直前2年分の事業年度終了報告書の副本や、更新前の許可通知書や証明書の副本
(6)決算変更届の副本
決算変更届の副本とは、申請者の控え用として提出する副本
決算変更届は、建設業許可を取得している事業者が毎年監督官庁に提出する書類のことです。1年間の決算の内容や、1年間に行った工事の内容を記載します。決算変更届の提出は、正本1部と副本1部(申請者の控え用)を提出します。
(7)健康保険厚生年金保険被保険者標準報酬額決定通知書
健康保険・厚生年金保険の被保険者資格取得届を提出すると社会保険事務所や健康保険組合から返却される書類。従業員ごとの新しい標準報酬月額が記載されています。
(8)雇用保険、健康保険、厚生年金保険の領収書
これら(4)~は(8)、経営事項審査を受審するのに必ず必要な書類です。優先的に準備するようにします。
(9)建退協加入履行証明書
(10)退職金規定(就業規則)
(11)法定外労災の加入証明書
(12)ISOの登録証
これらは、経営事項審査で必ずしも必要ではありません。これらの書類は、経営事項審査の点数のうちW点(その他社会性)に関連する書類なので、処分しないようにします。
「建退協の加入履行証明書」がないと経営事項審査のW点に関わってきます。P点にも関連してきます。「退職金規定」や「法定外労災の加入証明書」も同じことが言えます。
W点は、社会性等評点とも呼ばれていて、建設業者の社会的な責任を果たしているかなどを評価する指標になります。
W点は、労働福祉や法令遵守の状況、建設業の営業継続の状況、防災活動への貢献の状況、建設業の経理の状況、研究開発の状況、建設機械の保有状況、国際標準化機構が定めた規格による登録の状況などで評価されます。







