経営管理責任者(経管)とは、会社が安定して経営できるように経営体制を整えて、営業取引上の対外的な責任を負う役割をしています。
経営判断をする仕事で、個人事業主の場合は、事業主本人が、法人の場合は常勤取締役(株式会社)や業務執行社員(合同会社)が就任します。
「経営業務の管理責任者としての経験を有する者」とは
業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種の組合等の理事等、個人の事業主又
国土交通省関東地方整備局 https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000795876.pdf
は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、経営業務の執行等
建設業の経営業務について総合的に管理した経験を有する者をいう。
経営業務管理責任者になるには
経営業務管理責任者になるためには、次の要件が必要になります。
(1)一定の地位を有すること(地位の要件)
(2)一定の経験を要すること(経験の要件)
(1)と(2)の両方が必要になります。
(1)地位の要件
経営業務管理責任者は、経営を管理し業務について責任を負う者でなければならないために、営業取引上、対外的に責任を有する地位の者の必要があります。
法人の場合であれば常勤の役員で、個人であれば、事業主本人、または支配人登記した支配人ということになります。
(2)経験の要件
地位の要件を満たす者が、次の(A)、(B)、(C)のいずれかの経験があることが必要になります。
(A)許可を受けようとする建設業種に関して、法人の役員、個人事業主、令第3条に規定する使用人としてこれまでに5年以上の経営経験を有すること
(B)許可を受けようとする建設業種に関して、(A)に準ずる地位にあり、これまでに6年以上の経営補佐経験を有すること
(C)許可を受けようとする建設業種以外の建設業種に関して、法人の役員、個人事業主、令第3条に規定する使用人としてこれまでに6年以上の経営経験を有すること
現場代理人との兼務
現場代理人は建設業者の社員などで、工事現場に常駐して、請負契約の内容が的確に実行されることを確保します。
その目的において、工事現場を取り締まったり、契約関係事務に関することを処理したりします。
現場工事の進捗状況を管理したり、現場の安全を確保したりする業務もすることがあります。
工事の作業工程、現場の安全義務履行、発注者との交渉など、工事のすべてを統括する者です。
簡単に言えば、現場監督さんです。
現場代理人は、工事現場に常駐しなければならないので、経営業務管理責任者との兼務は
原則としては、できません。
専任を要しない工事であれば、次の要件をすべて満たせば、経営業務の管理責任者と
の兼務ができます。
(1)当該営業所において請負契約が締結された場合
(2)工事現場の職務に従事しながら、実質的に営業所の職務にも従事しうる程度に工事現場と営業所が近接して、当該営業所との間で常時連絡をとれる体制にある場合など
なお、現場代理人が現場の作業に関わるか、関われるかどうかの規定は特にありません。実際に作業者の一人として関わることも可能になっています。