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経営事項審査の注意点や疑問点および気をつけたいこと

経営事項審査

建設業許可がないのに経営事項審査を申請

建設業許可の更新をしていなかったり、建設業許可がないのに入札に参加したいなどで経営事項審査だけ申請することはでできません。

経営事項審査は、許可を受けている者、許可を受けた業種に限って申請することができま
す。

なお、申請に基づく審査なので、許可を持つすべての業種を申請する必要はありません。

申請先(知事許可と大臣許可の場合)

申請を希望して、事前審査書類提出と申請日の予約申込をした時点では、県知事許可でしたが、他県で営業所を開設して、国土交通大臣許可申請した場合は、許可情報は、申請日(審査当日)となります。大臣許可で記入して、確認書類なども大臣許可用とします。

申請手数料も、この区分によって収入印紙(国土交通大臣許可業者)または県収入証紙(県知事許可)となります。

事業承継など

個人事業から法人を設立した場合の建設業許可や経営事項審査についてです。

個人から法人を設立した場合(建設業の事業の主たる部分を承継した場合)は次の要件を満たすことを条件にして、法人での建設業許可申請(新規)で事業承継を行うことができます。

(1)個人事業での建設業は廃業すること

(2)事業主であった者が、50%以上を出資して設立した法人であること

(3)個人事業の事業年度と法人の事業年度が連続すること

(4)事業主であった者が、設立した法人の代表権を有していること

承継の手続をすることで、法人の経営事項審査で事業年数、前審査対象事業年度および
前々審査対象事業年度の完成工事高を引き継ぐことができます。

法人での建設業許可申請では、(1)~(4)の条件を満たすほかに「建設業としての事業の引渡・引継誓約書」並びに個人事業主及び法人の代表者印の「印鑑証明書」が必要となります。

法人の建設業許可取得後、個人事業での最新の経営事項審査の結果が有効な期間内に法人設立日を審査基準日とする経営事項審査の結果の通知を受ける必要があります。

結果通知

審査後、約1ヶ月程度で送付されます。経営事項審査の有効期間は1年7ヶ月ですので、申請に当たっては、この結果通知1ヶ月や事前審査期間を考慮しておく(差し引きしておく)必要があります。

消費税

完成工事高内訳書は、税込みか税抜きかによっては取り扱いが違ってきます。

経営事項審査の完成工事高は、申請者が課税業者か免税業者かで、消費税の取扱が違います。

・課税業者:消費税額を除いて完成工事高を計上

・免税業者:消費税額を含めて完成工事高を計上

経営規模など

経営事項審査は、各評点の基準を選択できます。

経営事項審査では、X1評点(平均完成工事高)及びX2評点(自己資本額)の算出に激変緩和措置が導入されています。

工事完成高、自己資本額は、それぞれ2通りの計4通りの組合せから選択することができます。

選択によって総合評定値が変わることがあるので、申請前に検討しておきます。

共同企業体(JV)での受注

共同企業体(JV)での受注実績がある場合、出資割合に応じた額が各構成員の実績となりますので、出資割合の記載がある協定書を提示する必要があります。

共同企業体は民法上や特別法上で、これに法人格を認める規定がないために、「法人格なき団体」とされて、共同企業体として行った法律行為の権利義務は、原則として各構成員に帰属するものであって共同企業体には帰属しないこととなります。

共同企業体の構成員が、その共同企業体の他の構成員と下請契約を結ぶことは、共同企業体として工事を受注した主旨に反して、不適切な施工を誘発することにもなるために、経営事項審査の完成工事高として認められていません。

一式工事

一式工事とは、総合的な企画、指導および調整のもとに、土木工作物や建築物を建設する工事であって、2つ以上の専門工事を有機的に組み合わせて、社会通念上独立の使用目的がある土木工作物、または建築物を造る場合は当然この一式工事に該当するほかに、2以上の専門工事が組み合わされていなくても、工事の規模、複雑性からみて総合的な企画、指導及び調整を要して個別の専門工事として施工することが困難であると認められるものも、この一式工事に含まれます。

主体工事として施工する専門工事に加えて附帯工事として施工される他の専門工事が生じ
た場合では、主体となる工事で判断することとなることから、一式工事とは認められませ
ん。

アスベスト除去工事

アスベスト除去工事は次の取扱いにより区分します。

・アスベストが付着物ごと建築物等の全部又は一部を解体する場合は、どび・土工・コンクリート工事
・吹き付けられたアスベストのみを除去する場合は、左官工事
・アスベストを含むボード等の内装材を除去する場合は、内装仕上工事

実務経験

土木一式工事や水道施設工事などの違う業種の建設工事に10年従事していても実務経験としての技術者に認定できない場合があります。

建設業法第7条第2号ロに規定する実務経験10年の技術者認定要件は、一つの業種に対して従事した実経験年数が10年以上が必要となっています。

2つの業種があって、いずれの業種でも実経験年数10年を満たしていない場合は、技術者として認定できないようになっています。

技術職員

経営事項審査では雇用期間を特に限定することなく常時雇用されている者を技術職員とすることになっています。

技術職員の在籍の取り扱いは、審査基準日の在籍により審査されます。技術職員として計上するには、審査基準日以前に6ヶ月を超える恒常的雇用関係が必要です。

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