基本的には、経営事項審査の総合評定値を上げるには、財務状況の改善に取り組まなければなりません。
財務状況の改善には、次のような施策が有効になってきます。
新しい市場や顧客層の開拓、価格戦略の見直し、マーケティング対策の強化などで収益を増やすことがたいせつになります。
生産効率の向上、無駄な経費の削減、効率的な供給チェーンなどでコストを削減して、利益率を上げることが必要になってきます。
可能性のあるリスクをできるだけ特定して、影響と発生確率を評価しておきます。リスクを軽減するための計画をつくっておきます。
競合他社の戦略や強みや弱みを分析して、競争優位性を高めるための戦略を見直します。
新たな市場や顧客層を見つけ出して、成長の機会を追求します。
生産プロセスや業務プロセスの見直して、自動化やデジタル化の導入などを通じて、業務の効率性を向上させておきます。
これらを総合的に実行することで、経営事項審査の総合評定値を上げることができます。
評価項目
経営事項審査の総合評定値は、X1~X11の11項目の評価点の合計で算出されています。
それぞれの項目で加点・減点の要素が定められています。
評価項目
元請完成工事高(X1)
技術力(Z)
財務状況(X2、X3)
施工体制(Y1、Y2、Y3)
安全衛生管理(Y4)
環境対策(Y5)
品質管理(Y6)
情報化(Y7)
経営事項審査の受審状況(Y8)
社会貢献活動(Y9)
その他(Y10)
総合評定値
目標とする総合評定値を設定します。
発注機関によって、求められる総合評定値は違っています。目標とする総合評定値を設定することによって、必要な対策を具体的に検討することができます。
評価基準
各項目の評価基準を確認します。各項目の評価基準は、国土交通省の「経営事項審査マニュアル」に詳しく記載されています。
評価基準を確認することで、現状と課題を知ることができます。
対策
具体的な対策をします。
評価基準に基づいて、各項目の評価点を向上させるための具体的な対策をします。
X1:元請完成工事高
工事の受注量を増やす
高単価の工事を受注する
下請工事の比率を下げる
Z:技術力
技術者の資格取得を支援する
技術研修を実施する
技術力の高い人材を採用する
X2、X3:財務状況
負債を減らす
利益率を向上させる
資本金を増やす
Y1、Y2、Y3:施工体制
施工管理体制を整備する
施工計画を適切に立てる
施工実績を記録する
Y4:安全衛生管理
安全衛生管理体制を整備する
安全教育を実施する
安全設備を導入する
Y5:環境対策
環境管理体制を整備する
環境負荷低減に取り組む
環境に関する法令を遵守する
Y6:品質管理
品質管理体制を整備する
品質管理活動を推進する
品質に関するクレームを迅速に処理する
Y7:情報化
情報化システムを導入する
情報セキュリティ対策を講じる
情報化に関する人材を育成する
Y8:経営事項審査の受審状況
経営事項審査を定期的に受審する
審査結果を分析し改善に活かす
Y9:社会貢献活動
地域社会への貢献活動を行う
社会貢献に関する情報を開示する
Y10:その他
経営理念を明確にする
企業理念に基づいた経営を行う
関連資料
資料を準備します。経営事項審査では、財務諸表、工事経歴書、技術者名簿、安全衛生管理計画書などの資料を提出する必要があります。
模擬審査
模擬審査を受けるようにします。経営事項審査の専門家による模擬審査を受けると、現状と課題を知ることができます。
審査結果
審査結果を分析すれば、強みや弱みを理解することができます。
総合評定値の請求
「総合評定値」については、これまで経営事項審査の審査体系に組み込まれていましたが、平成16年3月の法改正により審査体系から切り離され、許可行政庁の行う「計算事務」として位置付けられるとともに、「任意請求」となりました。(発注者によっては、総合評定値の請求を義務付けている場合があります。)
また、「総合評定値」を請求する者は、経営状況分析結果通知書(原本)を添付して請求することが必要です。なお、この総合評定値の請求は、経営規模等評価の申請と同一の様式で行うことができます。
https://www.shinjuku-kensetsu.jp/P_UP







