電話
ライン
メール

建設業許可での経営業務管理責任者の変更について

建設業許可の申請

建設業許可の経営業務管理責任者について

  • 建設業法における許可制度の要件は、建設業許可制度の経営の安定性を目的として、次の4点から構成されています。
    • 経営能力(経営業務管理責任者)
      • 建設業は一品ごとの注文生産で、工事受注ごとに工事の内容に応じて資金の調達、資材の購入、技術者、労働者の配置、下請負人の選定、下請契約の締結を行い、工事の完成まで施工管理を適切に行うことが必要なため、適正な建設業の経営を行うことが課せられている要件
    • 財産的基礎(請負契約を履行するに足りる財産的基礎・金銭的信用)
      • 建設業の営業には、資材の購入、労働者の募集、機械器具、仮設機材の購入など工事の着工のために準備資金を必要とするので、適切な営業活動を行い建設工事の適正な施工を確保するため、資金を確保していることが必要という要件
    • 技術力(営業所専任技術者)
      • 営業の中心は各営業所にあるため、請負契約の適正な締結、履行を確保するため、各営業所ごとに許可を受けて営業する建設工事の技術者を置くことが必要で、置かれる者は常時その営業所に勤務していることが課せられている要件
    • 適格性、誠実性(役員や使用人等の、請負契約に関する不正・不誠実さの排除)
      • 建設業は注文生産であるため取引の開始から終了までに長い期日を要すること、前払などによる金銭の授受が慣習化していることにより、信用を前提として行われるもので、請負契約の締結やその履行に際し不正、不誠実な行為をするような者に営業を認めることはできないという要件

経営業務の管理責任者に変更が生じる事例

  • 経営業務の管理責任者に変更が生じる事例は次のような事例があります。
    • 経営業務の管理責任者が退職
    • 経営業務の管理責任者が死亡
    • 経営業務の管理責任者の役員が高齢などで退任
    • 社長が経営業務の管理責任者でもある会社で交代

このような事例では、経営業務の管理責任者が欠けることになります。

経営業務の管理責任者は許可の維持要件でもあるので、経営業務の管理責任者が不在になると建設業許可は取り消されることになります。

建設業許可の取り消しを防ぐには、経営業務の管理責任者の後任を新たに専任する必要があります。

経営業務の管理責任者変更の手続き

経営業務管理責任者の変更があった場合は14日以内に届け出なければなりません。

経営業務の管理責任者の変更の届け出は、変更が起きてから14日以内に届け出しないといけません。

変更届自体は数日で書けるような書類ですが、同じく提出する確認書類などをそろえるのに時間がかかるので、経営業務の管理責任者の変更が発生したらすぐに書類の準備に着手します。

時間が限られているので、行政書士などに相談してみるのもよいでしょう。

届け出をしていないと罰則規定の対象になることもあります。

  • 届け出をしていない場合の罰則
    • 許可の更新や業種追加、または経営事項審査の申請を受け付けてもらえない
    • 罰則規定(建設業法第50条等)により、許可取消や罰金、懲役の対象になる

許可の更新時などに変更届を出していない場合は、遡及して届け出を出すことが可能な場合もありますが、省略はできません。

建設業許可の要件として必要となっている「経営業務管理責任者」は、申請会社に常勤していなければなりません。

申請会社に常勤していなければならないので、ほかの会社の代表取締役との兼任はできないことになります。

申請会社に常勤しなければならない経営業務管理責任者としての地位と対外的にも対内的にも責任を負う他社の代表取締役としての地位とは、矛盾するとされています。

ほかの会社で代表取締役の者が、申請会社の経営業務管理責任者になることができるか否かは、申請する自治体ごとに扱いが違いますが、一般的には、建設業許可業者での常勤性が必要な経営業務管理責任者という地位と、ほかの会社の代表取締役としての地位は、相いれないと考えられています。

  • 建設業許可で経営業務の管理責任者を変更する場合は、次の手続きが必要です。
    • 変更届出書の作成
      • 変更届出書は、建設業法施行規則第13条に定められた様式で作成します。変更届出書には、次の書類を添付します。
        • 変更内容を証明する書類(辞任届、就任承諾書など)
        • 新任者の経営業務の管理責任者としての要件を証明する書類(履歴書、資格証明書など)
    • 変更届出書の提出
      • 変更届出書は、営業所の所在地を管轄する都道府県知事又は政令市の市長に提出します。
    • 変更の承認
      • 都道府県知事または政令市の市長は、変更届出書を受理後に変更の承認をします。
      • 変更承認がされた場合、変更届出書に記載された日から経営業務の管理責任者が変更されます。
    • 変更届出書の提出は、変更の日から14日以内に行わなければなりません。
      • 14日以内に提出しないと、建設業許可が取り消されることもあります。
    • 経営業務の管理責任者が辞任する場合は、辞任届を提出しなければなりません。
      • 辞任届は、建設業法施行規則第13条の4に定められた様式で作成します。
    • 経営業務の管理責任者を変更する場合は、次の点に注意が必要です。
      • 変更届出書に必要事項を漏れなく記入すること
      • 変更内容を証明する書類を添付すること
      • 変更届出書を提出期限までに提出すること

お問い合わせフォーム

    郵便番号(7桁半角数字ハイフンなし)

      

    • 当サイトのコンテンツについて、できる限り正確に保つように努めていますが、情報内容の正確性・最新性を保証するものではありません。
    • 掲載記事に関する指摘やお問い合わせについて、フォームからご連絡をお願いいたします。
    • 折り返しメールは状況により2営業日必要になる場合がございます。ご了承ください。
    建設業許可の申請
    MaxMind によって作成された GeoLite2 データが含まれています。