工事現場で出た「廃材」や「がれき」を他の場所に運搬するので、産業廃棄物収集運搬業の許可も必要になる場合もあります。
建設業許可を持っているだけでは、産業廃棄物収集運搬業はできません。産業廃棄物収集運搬業をするには、産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。
建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の違い
建設業許可は、建設工事の請負をするために必要な許可ですが、産業廃棄物収集運搬業許可は、産業廃棄物の収集運搬をするために必要な許可です。
建設業者が産業廃棄物収集運搬業を行う場合ですが、工事現場で出た産業廃棄物を収集運搬する場合は、産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。
ただし、次の条件を満たす場合は、許可が不要です。
・収集運搬する産業廃棄物の種類が、建設工事で出た廃材だけ
・収集運搬する産業廃棄物の量が、1日1トン以下
・収集運搬する産業廃棄物を、所有する車両で運搬する場合
建設業許可を持っていても、必ずしも産業廃棄物収集運搬業許可が必要となるわけではありません。
しかし、建設工事で発生する産業廃棄物の多くの場合は、1日1トン以上となることが多く、許可が必要となるケースが多くあります。
産業廃棄物収集運搬業許可取得の方法
産業廃棄物収集運搬業許可の取得は、所轄の都道府県知事に対して申請を行います。
申請には、申請書、営業計画書、財産状況説明書、役員名簿、設備台帳、保管場所使用承諾書などが必要になります。
産業廃棄物収集運搬業の許可は、自治体によって、かなり必要書類に違いがあります。
許可取得にかかる費用
許可取得にかかる費用は、都道府県によって違ってきますが、一般的に数万円~数十万円程度となっています。
許可取得にかかる期間
審査は、40日や60日(休日を除く)と規定されていることがありますが、都道府県によって違いがあります。
許可取得にかかる期間は、都道府県によりますが、数週間~数ヶ月程度です。
2つ以上の事業者の場合
東京都の場合ですが、次のように規定されています。
二以上の事業者による産業廃棄物処理の特例認定
二以上の事業者が一体として実施する産業廃棄物の収集・運搬(積替え保管、PCB、船舶)又は処分の範囲、収集、運搬又は処分を行う事業者の許可取得状況により、事前計画書の提出や添付書類が異なります。
東京都 https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/on_processor/license_application.html#cms1
産業廃棄物収集運搬業許可の更新
産業廃棄物収集運搬業の許可は、建設業許可と同じように5年に1度の更新があります。
産業廃棄物収集運搬業の許可は、5年間有効です。引き続き事業を営みたい場合は、許可期限満了日の2~3ヶ月前までに、更新許可申請をしなければなりません。