電気工事業の建設業許可取得では専任技術者の要件が重要です。10年の実務経験が専任技術者の要件を満たすということはありません。免許や資格が必要になります。
電気工事業の建設業許可を取得するための要件
- 電気工事業の建設業許可を取得するためには、次の要件が必要になります。
- 経営業務の管理責任者
- 申請者の常勤の役員のうち、建設業法第26条第1項第1号から第3号までに掲げる事項に関する知識及び経験を有する者
- 専任技術者
- 申請者の常勤の役員や職員で、電気工事業の建設業法第27条第1項第1号から第4号までの事項に関する技術的知識や経験を有する者
- 財産的基礎
- 建設業法施行規則第10条第1項各号に掲げる財産を有する誠実性
- 申請者が、建設業法第29条各号に該当しない
- 経営業務の管理責任者
- 建設業の経営業務を適正に管理する責任者です。
- 専任技術者
- 電気工事業に係る技術的知識や経験を有する者。
- 財産的基礎
- 建設業を営むために必要な財産を有すること。
- 電気工事業の建設業許可取得では、次の手続きを行います。
- 許可申請書類の作成
- 許可申請書類を都道府県知事に提出
- 都道府県知事による審査
- 電気工事業の建設業許可の有効期間は5年間です
- 有効期間満了前に更新手続きを行う必要があります
- 経営業務の管理責任者
建設業許可では、電気工事は、発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事です。
電気工事は幅広く、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置 工事などの工事なども含まれます。
- 建設業許可の電気工事の種類は次のとおりです。
- 発電設備工事
- 送配電線工事
- 引込線工事
- 変電設備工事
- 構内電気設備工事
- 照明設備工事
- 電車線工事
- 信号設備工事
電気工事業の一般建設業許可の要件
- 専任技術者の要件として次のいずれかの資格を持つ者
- 2級電気工事施工管理技士
- 第1種電気工事士
- 第2種電気工事士(資格取得後3年の実務経験が必要)
- 電気主任技術者(1種~3種)(資格取得後5年の実務経験が必要)
- 建築設備士(資格取得後1年の実務経験が必要)
- 計装士(資格取得後1年の実務経験が必要)
電気工事業の特定建設業許可の要件
- 専任技術者の要件として次のいずれかの資格を持つ者
- 1級電気工事施工管理技士
- 技術士法「技術士試験」 電気電子・総合技術監理(電気電子)
建設業許可を取得するには、専任技術者が必要です。通常、「国家資格」か「実務経験」のどちらかがあれば、専任技術者になることができます。
電気工事業では、無資格者の実務経験は、認められませんので第1種電気工事士などの資格が必要です。
他の業種のように10年の実務経験があるから専任技術者の要件を満たすということはありません。
免許や資格を持たない場合は、長く電気工事業の実務経験があったとしても、許可がおりません。
第2種電気工事士の資格で、電気工事業の建設業許可を取得するには、免許交付後3年以上の実務経験が必要です。
免許交付後3年以上の実務経験を証明するには、電気工事に関する工事請負契約書や請求書・通帳などが必要になります。
実務期間中の常勤性の証明
免許交付後3年以上の実務経験期間中は、実務経験を積んだ会社に常勤していたことの証明が必要
- 免許交付後3年以上の実務経験の証明
- 電気工事業の専任技術者になるには、免許や資格があったとしても、免許交付後の3年以上の実務経験を証明しなければなりません。
- 3年以上の実務経験を証明するには、3年分の電気工事を施工していたことが分かる請求書とその請求に対する入金であることが分かる入金通帳をセットで提出することが必要になります。
- 実務経験証明期間の常勤性の証明
- 専任技術者の要件を満たすには、実務経験を証明することと実務経験期間中の常勤性を証明することが必要になります。