社会保険とは
社会保険とは、次の5つの保険制度の総称です。
- 社会保険を構成する5つの保険は次のとおりです。
- 健康保険
- 介護保険
- 厚生年金保険
- 労災保険
- 雇用保険
健康保険と介護保険、および厚生年金保険をまとめて社会保険と呼んでいます。
雇用保険と労災保険を別に労働保険と呼ぶこともあります。
建設業者と社会保険
建設業者の社会保険の加入は実質的に義務化されました。
これによって建設業者が500万円以上の工事を請け負う場合に必要な建設業許可の取得に際しても、社会保険への加入が要件のひとつとなっています。
具体的には、次のいずれかに該当する建設業者は、雇用保険、健康保険、厚生年金の3つの社会保険に加入することが義務付けられています。
- 社会保険加入が義務となる建設業者
- すべての法人
- 常時使用する労働者数が5人以上の個人事業主
- 雇用保険は雇用者が1人の事業所でも雇用保険への加入が義務です。(取締役のみの法人は、雇用保険は適用除外なので必要ありません)
- 一人親方の建設業の場合
- 国民健康保険と国民年金への加入が義務となっています。
- 一人親方は、労働者ではないので労災保険の対象にはなりません。(ただしまさかの時のために、特別加入制度が設定されています)
建設業者の社会保険の必要性
建設業でも社会保険に加入せず届出を行わなかった場合は、厚生年金法によって罰則規定があります。
- 建設業で社会保険に加入するべき事業所が保険に加入せず届出を行わなかった場合は次のとおりとなります。
- 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
- 悪質な保険料逃れの場合は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金
- 建設業者が社会保険の未加入場合の影響は次のとおりです。
- 建設業許可が許可されない
- 公共工事や民間工事などの契約が取れなくなる
- 追徴金や罰金が課される
- 人手不足がさらに深刻になる
- 万が一の時に従業員の生活が守られない
建設業許可が許可されない
建設業許可の要件に従業員全員の社会保険加入が含まれています。社会保険に未加入の従業員がいる場合は建設業許可が下りなくなってしまいます。
公共工事や民間工事問わず入札や契約が難しくなる
「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」があります。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001473651.pdf
ここでは、「社会保険未加入業者は不良不適格業者」とまで言っています。公共工事の入札参加資格は建設業許可が前提のため参加できないのはもちろん、民間工事や下請契約でも、社会保険加入状況が審査されると思った方がいいです。
追徴金や罰金
社会保険の未加入の場合は最大で2年分の社会保険料が追徴される場合があります。労働基準法違反として罰金が課される場合もあります。
人手不足が深刻になる
社会保険未加入の建設業者は従業員にとって魅力的な会社ではありません。人手不足がさらに深刻になる可能性があります。
従業員の生活が保証されない
社会保険に加入していない従業員は、労災保険や健康保険などの社会保障を受けることができません。従業員の生活が守られません。
建設業許可を取得する時は、加入か未加入を必ずチェックされます。未加入の場合であっても許可は取れますが社会保険に加入するよう指導されます。
経営事項審査の時にも、加入か未加入かはチェックされます。未加入の場合は、大幅な減点があります。
社会保険の加入を証明する資料
建設業で社会保険の加入を証明する資料は、次のとおりです。
- 建設業の健康保険と厚生年金保険の加入を証明する資料です。
- 納入告知書 納付書、領収証書
- 保険納入告知額・領収済通知書
- 社会保険料納入確認(申請)書(受付印のあるもの)
- 雇用保険の加入を証明する資料
- 労働保険概算・確定保険料申告書の控え
- 領収済通知書
建設キャリアアップシステムを使用せずに社会保険の加入確認を行う場合は、元請企業は下請企業に対して、健康保険証のコピー、標準報酬決定通知書等関係資料のコピーや雇用保険被保険者証のコピーなどを提示させる場合があります。
これらの資料は、建設業許可の取得や下請業者への工事発注の時に社会保険の加入状況を確認するために必要となります。
建設業許可の取得の場合は申請書類に社会保険料の納付状況を証明する資料を添付する必要があります。
下請業者への工事発注の時には、元請業者が下請業者の社会保険加入状況を確認した上で、工事を発注する必要があります。






